2013/02/17

泉成茶餐廳と慈雲山小食館



香港人の友人夫婦がローカルフードを食べさせてくれるというので、黄大仙站で待ち合わせ。約束した時刻より早めに到着したので、駅前の茶餐廳で時間を潰す。
驚いたことに、いままで知っている茶餐廳のなかで一番コーヒーが美味い店だった。オヤツ類も美味い。
泉成茶餐廳
こういうオヤツ類が充実しているのも嬉しい

無事友人と落ち合うことができ、黄大仙站からクルマで慈雲山小食館という店に連れて行ってくれた・・・なのでいまとなっては、行き方がわからない。
店のある地区は、やたらと学校のあるエリアで、店も中学生くらいの子供たちで溢れていた。

慈雲山小食館
看板に店名がない。
もしかすると、慈雲山小食館という店名でなくて、小食館が店名かもしれない。

いろいろ食べたのだけど、写真に残っているは、以下のもの。
碗仔翅(大腸はオプション)
炸魚蛋
牛百葉

どれも美味いな。しかし、香港の子供はこんなに美味いものを食べて育つのか?
まったくもって羨ましい限り。

懐舊粤菜天地@得龍大飯店

2013年の元旦の夕食は、傳統的粤菜で名を馳せる九龍半島側にある得龍大飯店を選択しました。
得龍大飯店は大変な人気店で予約は必須。もちろん、名物の懐舊鴨脚包と懐舊金錢鷄も予約をしないと食べられません。店に着くと、店頭には待ちのお客さんでごった返しておりました。
夜の得龍大飯店の様子
お馴染みの燒味部の様子。これがあると気分が盛り上がりますね。
懐舊金錢鷄
大好物の金錢鷄。なかなか重い料理なのですが、得龍大飯店の金錢鷄は生姜が乗っていて、重さを中和してくれてます。生姜大好きな私にはたまらないものがあります。
以前は、ひとり何個でも食べられたらしいですが、あまりの人気ぶりにいまではお一人様半個です。
「何でひとり半個なの?」
「当店ではお客様の健康を考えてひとり半個としております」と
店員さんが冗談ぽっく笑いながらデタラメを言っておりました。
懐舊鴨脚包
鴨脚包は、中環の鏞記でも復元させていて、手間の割にはあまり美味しくなかったので、「時代にあってないのかな?」と思っていましたが、いやいやそれは誤りです。いろんな味と歯応えが合わさって美味しいじゃありませんか!
ロ者ロ者芥蘭
ガイランの炒め物。土鍋で仕上げていて、客席に登場してくるときは、「ジュージュー」と唸りを上げています。ちなみに、「ロ者ロ者」は、ジュージューという音を表しています。
清燉杏仁豬肺白菜仔
豚の肺の蒸しスープ。
豚肺のスープは、杏仁を擂り潰した杏仁糊を使った白濁したスープなものが多いのですが、ここのは透き通っています。これも染み入るようでとても美味しい。
ちなみに、得龍大飯店のメニューにはスープが見つかりませんでした。廣東料理店にスープがないなんて、そんなはずありませんので・・・
「例湯(日替わりスープ)はあるか?」
「例湯はないが、豚肺のスープならある」
というよくわからない問答で登場してきたスープです。
次回は何が登場してくるのか楽しみです。

砵酒焗桶蠔
牡蠣のポートワイン蒸し燒き。何かで賞を取ったらしいですが、それほどのものでもない気がします。美味しいには違いはありませんけど。
大良炒牛奶
牛乳の炒め物。こういう料理があることが嬉しいですね。これもまた美味しいです。
古法太爺鷄
これ、凄いですよ!ただの炸子鷄じゃないんです!!スモークしてあって、これまで知っているものとは全く違う風味があります。いやあ、感激です。
原籠羔蟹糯飯
羔丸(ノコギリガザミ)の蒸しおこわ。もち米に蟹の風味が染みて、いやあ、もう、美味いに決まってんじゃん!です。
桂花糕
金木犀のゼリー寄せ。
紅荳沙
お汁粉。

2013年元旦の宴会を超人気の得龍大飯店でできたという縁起のよさ!
そして、すばらしい内容でした。廣東料理、とりわけ傳統的なものを好む私にとって天国なような店でした。言い換えると、健康志向など皆無な古くて重い料理や地元客でごった返すようなざわついた店が苦手な方は行かない方がいいかも。

次回の訪問が楽しみです。

得龍大飯店(絶対予約要です)
九龍新蒲崗康強街25號地下

2013/02/11

2013春節宴

春節(農暦元旦)
東アジア圏の多くの国では、西暦元旦よりも農暦元旦に重きをおくことが多いようで、大変な賑わいをみせます。横濱中華街も同様で、1年で最も賑わいを見せる日でもあります。
2013年は、2月10日(日)が農暦元旦にあたります。日本の暦では2月11日(月)の建国記念日と連続しているため、多くの人にとって三連休となり、中華街は大変な人出となりました。

そんなひとで賑わう農暦元旦(2013年2月10日)に、春節宴と称していつもよりも少しだけ豪華な宴会を開催してみました。

<福倒了-福がきた-大珍樓新館の看板>

<いつもお世話になってます>

<豪華な特別室>


■データ
・日時:2013年2月10日午後1時~
・場所:横濱中華街・大珍樓新館
・事前の要望
(1)化学調味料をなるべく使わないようにすること
(2)乳豬全體を中心に春節らしい料理を取り込むこと

【宴会がはじまりました】


特別室からみえる庭で、乳豬全體を焼いていただきました。

乳豬全體
子豚
のローストです。本当は皮だけを食べる料理ですが、この宴会では、肉や骨も使って料理を作っていただきます。北京ダックを皮だけでなく、肉も骨も使っていろいろな料理にしてもらう、烤鴨三吃と同じだと思っていただければよいかと思います。

子豚の皮は、饅頭の皮に挟んで、甜麪醤、白髪葱、黄瓜とともに食べます。
焼きたてならではの、パリパリという食感がたまらなく旨い一品です。
淮杞燉水魚
スッポンと淮山、杞子、龍眼肉といった薬膳素材を蒸しながら加熱したスープ。
蒸すというプロセスを経たスープは、滋味深く、高貴な味わいがあり、五臓六腑に染み渡る美味さとなる。大珍樓には、上海蟹と龍眼肉を蒸した絶品のスープがありますが、それにも劣らない逸品であると確信します。
XO醤炒帯子
ホタテのXO醤炒め。分厚いホタテの甘さと野菜の甘さが交差します。

干煎大蝦皇
大蝦の空煎。香港のひとが大好きな甘しょっぱい味付け。蝦も肉厚で歯応えがあります。
おいし~っ♪
蠣汁鮑魚婆參
干し鮑となまこのオイスターソース煮。干し鮑は、さまざまなグレードがあり、値段と味が見事に比例する食材。今回の宴会予算ではどう考えても不足で、店の心意気には感謝しつつも、味はそれなり。干し鮑を食べるのなら、干し鮑に数万から数十万という予算を投入しないと満足するものはでてきません。これは、幹事たる私の失態。ちなみに、いまや高級食材であるなまこはなかなか美味しく出来ておりました。
生菜乳豬崧
乳豬全體の肉を細かく賽の目に切って、レタスに包んで食べます。
レタスが味をさっぱりとさせて、歯応えも楽しく、大変に美味しいです。
清蒸石斑魚
縁起のよい魚(※)料理。身が引き締まったハタの蒸し物。大変に美味しいです。
※:願いの決まり文句・年年有餘(年年生活にゆとりがでますように)の「有餘」の発音が魚魚に似ていることから、魚料理は縁起のよいものとされています。
乳豬骨煲粥
乳豬全體の骨をダシに使った廣東粥です。廣東料理店ならではの濃厚な風味で美味しく仕上がってます。
紅荳沙湯丸
これもお正月らしい団子入りお汁粉。
好みを言えば、陳皮入れたらもっと風味がたってよくなると思うので、次回は入れてもらおうかと思います。
四式美甜點
楽しいお菓子4品。

楽しい宴会だった。参加してくれた友人、低予算のなかいろいろサービスしてくれた大珍樓に感謝だ。

宴会をお開きにし、店を出ると、中華街大通りは獅子舞の見物客で身動きがとれないほどの大賑わい。ここまでの活気は近年になく、2013年になって、株式市況が好転してみんなの気分も上向きになったのだと思う。このまま、景気のよい年になりますようにと祈るばかりだ。